こんにちは、ケイビーカンパニーWEB戦略事業部です。
「ホテルや旅館、宿の集客はどうしたら効果を出せるの?」
「コロナ渦の厳しい状況で何とかホテルの集客力を上げたい」
「ホテルや旅館、宿におすすめの集客方法を知りたい!」
そんなお悩みありませんか?
ホテルや旅館、宿の集客には、広告やポータルサイト、自社サイトやSNS運営、Googleビジネスプロフィールなどいくつかの選択肢があります。
今回はホテル、旅館、宿の集客を強化するために、どんな集客方法を選んだらいいのか、集客アップを図るポイントは何か、詳しく解説します。
この記事を参考にして目的に合った集客方法とポイントを知ることができれば、より効率的にホテル・旅館宿の集客が強化ができます。
コロナ渦でのホテル・旅館・宿の集客状況
2020年の東京オリンピック開催決定の瞬間から、インバウンド需要の増大を期待していたレジャー業界ですが、実際には新型コロナウイルスの影響で大きな被害を受けています。
レジャー業界は厳しい状況が続いている
新型コロナウイルスの蔓延で、海外との行き来が制限されるようになり、インバウンドが望めない状況に陥っています。
ホテルや旅館、宿などの宿泊施設でも、徹底した感染対策が求められ、お客さんが安心して利用できる環境を整えるにも費用が掛かってしまう状況です。
国外からの観光客のみならず、国内でも旅行や遠出を控える風潮が強まり、ホテルや旅館の集客は難航しています。
株式会社JTBが2021年3月に実施した「コロナ禍の生活におけるインターネットやSNSからの“情報”に対する意識と旅行」調査によると、2020年に旅行(国内海外問わず、帰省を含め、出張は除く1泊以上の旅行)をした人の割合は42.9%でした。
この結果は前年から15.7%下落し、2021年1~2月においては旅行経験者が10.7%と、さらに厳しい状況が伺えます。
これからのホテル・旅館・宿集客にはマーケティング力が必須
宿泊業界の集客が苦しい状況の中では、価格競争がより激しくなることが予想され、ライバルとの差別化が大切なポイントになります。
人が集まるエリアで、これまで特に集客に力を入れてこなかったホテルや旅館、宿でも、「どのようにお客さんにアピールするか」「どんなターゲットにアピールするのか」「どうやってファンを獲得していくのか」といったマーケティング戦略を本格的に立てる必要が出てくるでしょう。
特に人々がインターネット上で情報収集をするのが一般的になった現在では、デジタルマーケティングに力を入れていかなければなりません。宿泊施設のオンライン集客にはどんな方法があるのかは、後ほど詳しくご説明します。
ホテル・旅館・宿の集客対策の始め方5ステップ
集客力のアップに着手する前に、まず始めに確認しておきたい項目を整理しました。
ステップ①:ホテル・旅館宿の強みやアピールポイントを把握する
ホテルや旅館、宿にはそれぞれの個性や強みがあります。マーケティング戦略を立てる前に、まず自分の施設のアピールポイントを再確認しましょう。
宿泊施設の強みとしては次の様なポイントが挙げられるでしょう。
- 歴史のある建物
- 最高のスタッフが揃っている
- 地元の食材を使った食事が自慢
- お子さん連れに優しい設備を完備
- デートにぴったりの落ち着いた雰囲気が魅力
- 周辺に人気施設がある
- 駅からのアクセスが良い
強みは1つである必要はありません、様々な角度から確認することで、これまで見つけられなかったようなアピールポイントが見つかる事もあるでしょう。
ステップ②:ホテル・旅館宿のターゲットを設定する
次に集客を強化したいと考えているターゲット層を整理します。ターゲットの設定は、できるだけ具体的に行うことで、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
例えば「家族連れ」というコンセプトであっても、子供は何人位いるのか、両親は共働きか、三世代の旅なのか、などといった細かい設定を突き詰めることで、求められるサービスに気付けるようになるはずです。
ターゲットの設定は、そのあとのコンセプトの決定や実際のオンライン集客コンテンツを制作する際にも関係してくるので、しっかりとここでまとめておきましょう。
ステップ③:ホテル・旅館宿のコンセプトを決める
ホテル、旅館、宿のコンセプトは、営業開始当時から掲げている施設も多いと思います。オンライン集客を強化する場合は、既存のコンセプトをそのまま利用するかどうかを考えてみましょう。
つまり、コンセプトは集客したいターゲットにとって魅力的である必要があります。現在ご年配の方の利用が多い旅館が、今後はカップルの利用客を増やしたいと考えている場合は別のコンセプトを設定することになります。
宿泊施設のコンセプト例は次の様なものが挙げられるでしょう。
- 日常から解放される
- お忍びで行ける
- 自然と触れ合える
- 癒しの時間が過ごせる
- 家族の思い出が増える
- 自分を見つめなおす
ステップ④:ユーザーの行動パターンを知る
インターネットの普及で、ユーザーが宿泊施設を探す方法や求めるニーズも変わってきています。
まずはユーザーがオンラインで宿泊施設を予約、利用、リピーターになるまでの行動パターンを見てみましょう。
ユーザーの行動は、認知段階、興味段階、検討段階、継続段階の4つに区分されます。
認知段階:ユーザーはネットやSNSでそのホテルの事を知ります。
興味段階:実際に利用した人のレビューを見て興味が深まります。
検討段階:周辺の観光地や、アクセス、宿泊料を調べて検討します。
継続段階:サービス満足すれば、また泊まりたいとの想いを持続させます。
全ての段階が上手くいかなければ、お客さんがリピーターになってくれません。それぞれの段階ですべきことを整理しながら、ホテル・旅館・宿の魅力を高めていく必要があります。
ステップ⑤:必要となる集客方法を選定する
ユーザーの行動パターンで確認した、各段階において有効にアピールできる方法やツールを洗い出して検討する必要があります。
ホテル・旅館・宿のオンライン集客方法5つ
ホテルや旅館、宿の集客強化が重要になる中で、集客の方法もユーザーの行動変化に対応した手法を取る必要があります。
JTB総合研究所が実施した「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2019)」によると、過去1年以内の旅行において、スマートフォンを利用して購入した旅行商品の内訳をみると、「宿泊施設」が1位で33.0%と、2位の「航空券(12.0%)」を 20ポイント以上差をつける結果となりました。
つまり、インターネットやSNS上で情報収集をし、宿泊施設を予約するユーザーの増加に合わせてオンライン集客に力を入れることで、集客効果をアップさせることができます。
①Googleビジネスプロフィールに登録して施設情報を充実させる
ホテル、旅館、宿のオンライン集客でまず注目してほしいのが、Googleビジネスプロフィールを使った集客です。
Googleビジネスプロフィールとは、Google検索や、Googleマップ上に施設の情報を表示することのできる無料のサービスです。
例えば「大阪駅 ホテル」で検索した場合の、Googleビジネスプロフィール情報は下の赤枠部分に表示されます。
ホテルの画像、星で表されているランク、地図上の位置や値段など、ぱっとみてユーザーが宿泊先探しに必要な情報が網羅されています。また、ホテルなどの宿泊施設の場合は、飲食店等と違い、Googleビジネスプロフィール上で利用日付や人数から空きのある施設を検索できる仕組みになっています。
より詳しく知りたい方は、ホテルのMEO対策についてまとめた記事も参考にしてみてください。
ホテル・旅館宿が活用すべきGoogleビジネスプロフィール機能
Googleビジネスプロフィールは、無料で使えるツールであるのにも関わらず、施設情報の管理や口コミの返信、写真の掲載、オンライン予約の受付だけでなく、インサイト機能を使ってユーザーの行動をリサーチし、より効果的なオンライン集客対策を立てることも可能です。
特に宿泊施設を検討しているユーザーは、以下のような情報を求めています。
- アクセス・立地の良さ
- 施設内の清潔さ
- 施設の充実度
- 喫煙ルームの有無
- 無料Wifiの有無
- 朝食サービスの内容
これらの情報を分かりやすくユーザーに伝えるために、Googleビジネスプロフィールの次の機能を使うことよいでしょう。
- Googleマップの位置表示を設定→地図でのルート検索が可能になる
- 施設の写真を掲載→雰囲気をより伝えやすくなる
- 施設のおすすめポイントを設定→アピールポイントがまとめられる
- 口コミを管理→第三者の意見はよりリアルな宣伝となる
Googleビジネスプロフィールの登録が済んでない方は、次の記事を参考にまずは登録してみましょう。
②SNSを活用して情報拡散を狙う
近年は若年層を中心に、SNSで情報を集める人も増加しています。SNSの特徴は公式サイトと比べてレビューを集めやすく、SNSユーザー同士の拡散力を利用できるということです。
ホテルや旅館、宿の場合もSNSを通して、日々の様子やキャンペーンの通知、スタッフの紹介を行うことで、長く見守ってくれるファンを獲得することが出来るでしょう。
ホテルや旅館、宿のSNS集客コンテンツ例
- 旬の食材紹介
- スタッフ紹介(料理人、女将、ドアマン…など)
- 周辺施設の紹介
- キャンペーンの通知
- 季節のイベント告知
- 宿泊客のコメント紹介
- 日々の取り組み紹介
SNS集客を行うことで、これまでアプローチしづらかった層にも働きかけることができるため、特に若者の利用者を増やそうと考えている宿泊施設にはオススメの集客方法です。
次にSNSごとの集客ポイントについて解説します。
Facebook集客のポイント
FacebookはSNSの中では珍しく、基本的には実名で利用するツールであるため、炎上などのトラブルも比較的起きにくいと言われています。
SNSの中では利用ユーザーの年齢層が高く、30~40代が中心です。コンテンツ1つ1つは、しっかりと作り上げられたものが多く、画像や動画を一緒にアップしてクオリティーの高い投稿に仕上げるのがコツです。
Twitter集客のポイント
Twitterはリアルタイムでの更新が魅力の、拡散力の強いSNSです。イイネとリツイートによって、ユーザーが気に入った内容は瞬時に拡散され、知名度アップが望めます。
他のSNSに比べて、文字だけで気楽に投稿できるという特徴もあり、旬な情報を投稿するのにも適しています。匿名性が高いので、炎上には注意する必要があります。
Instagram集客のポイント
Instagramは画像の掲載がメインになるので、視覚的な情報を伝えるのに有利なSNSであるといえます。若い女性のユーザーが多く、コンテンツは内容と写真の両方にこだわって作り上げる必要があります。
アカウントのコンセプトを定めて、メイン写真の雰囲気やフォントを揃えることで、統一感を出すのがコツです。ポジティブなコメントや投稿が多い傾向があり、Twitterよりは炎上の危険が低いといえるでしょう。
③自社サイトのSEO対策を強化する
ホテルや旅館、宿の公式サイトが、キーワード検索で上位に表示されるための施策は、SEO対策(検索エンジン最適化)と呼ばれます。SEO対策を行うことで、Googleビジネスプロフィールの上位表示(MEO対策)にもSNS対策にも相乗効果が期待できます。
公式サイトには、近年利用者が気にしているコロナ対策の概要や、詳しい施設案内をしておくことで、興味を持ってページを訪問してくれたユーザーに、宿の魅力をアピールすることができるでしょう。
公式サイトとGoogleビジネスプロフィール、SNSでそれぞれ別の役割を持たせて運用するのも1つのコツです。例えばGoogleビジネスプロフィールは分かりやすい施設の基本情報を掲載、公式サイトではより詳しい宿のコンセプトや想いを発信、SNSでは目を惹く宿泊キャンペーンやイベントを公示するなどです。
ホテルや旅館、宿の知名度を上げるために、公式サイトとGoogleビジネスプロフィール、SNSの行き来をし易くしておくことで、コンテンツに興味を持ってくれたユーザーにオンラインでの予約を促すこともできます。
④ポータルサイトからの集客アップを図る
宿泊施設のオンライン集客といえば、まず思いつくのがポータルサイトかもしれませんね。ポータルサイトはサイト自体に集客力があるため、多くのユーザーに興味を持ってもらうのには有効な手段です。
しかし、登録や維持費用は高額になる傾向があり、継続的に利用する場合は負担が大きくなる可能性もあります。ポータルサイトは掲載を取りやめてしまうと、集客も止まってしまうというリスクがあるため、GoogleビジネスプロフィールやSNS集客を上手く利用しながら、ポータルサイトの登録を検討するとよいでしょう。
⑤ネット上の広告を契約してアピールする
宿泊施設の検討は、多くの施設を比較して選びたいというユーザーのニーズがあるため、多くのまとめサイトが存在しています。オンライン広告を利用すれば、あなたの施設に興味を持ってくれるであろうユーザーに絞って広告を表示させることもできます。
バナー広告とは、宿泊施設を探しているユーザーが訪問するブログやサイトに、広告バナーを表示させることで、ユーザーに直接アピールすることが可能です。
リマーケティング広告は、ホームページを閲覧した人だけに表示させることができる広告です。オンライン広告はターゲットを絞ってアピールできるため、有効な集客手段ですが、ポータルサイトと同様、費用の面での負担は大きくなります。
ホテル・旅館宿のリピーター集客アイディア
これまで新規獲得のための、オンライン集客方法をご紹介しましたが、最後に宿のファンを作るコツを解説します!
当日のおもてなしが何よりのアピール
やはり、リピータ集客には当日の素晴らしい体験が欠かせません。施設の雰囲気や清潔さ、スタッフの対応、食事の内容など、ゲストがいかに滞在に満足してくれるかが鍵です。
滞在に満足して「また来たい」と思ってくれたお客さんは、再訪問してくれるだけでなく、SNSに投稿したり、口コミで知人に紹介したりといった集客を勝手にしてくれるのです。
その日、その日のゲストに心を込めて対応することがリピーター獲得の何より重要なことです。
魅力の伝わるパンフレットを配布する
お帰りのお客様にパンフレットなどをお渡しするのも、また思い出してもらえるきっかけになるという点でリピーター獲得に効果があります。季節ごとのイベントや、取り組みなどが書かれていれば、「また来てみよう」と思ってくれるかもしれませんね。
一度では体験し尽くせない魅力があると感じてもらえれば、ゲストは再訪したいと思うはずです。パンフレットは目を通したいと思ってもらえるような、内容やレイアウトの工夫が必要になるでしょう。
イベントやキャンペーン告知をする
宿泊の際に、お客様のメールアドレスやSNSアカウントなどの情報を得ることができれば、直接宿のキャンペーンやイベント告知を行うことができます。
もう一度行きたいと思えるような企画があると、メルマガをふとみたユーザーに再宿泊を検討してもらえる材料になるでしょう。SNSでのキャンペーン告知は、メルマガでのメールを開封するというステップなしで、ユーザーの目につくことになるため、より大きな効果が期待できます。
口コミ管理を徹底する
口コミは、お客さんとの数少ないコミュニケーションの場です。フロントで最後のチェックアウトをする際には、鍵の受け渡しや清算程度で、コミュニケーションをするのも難しい場合が多いです。
忙しい時間を割いて、口コミを書き込んでくれたお客様のために、頂いた口コミには真摯に対応しましょう。丁寧なコメントを貰えれば、お客さんはよりその宿のファンになってくれるはずです。
マイナスなコメントであった場合も、返信することで挽回できる可能性があります。コメントの返信は出来れば迅速に、2~3日以内に行えるといいでしょう。
GoogleビジネスプロフィールやSNSの更新頻度を上げる
宿のファンになってもらうには、頻繁に目につく必要があります。GoogleビジネスプロフィールやSNSを定期的に更新することで、活動を知ってもらうきっかけになります。
特にGoogleビジネスプロフィールの上位表示には、更新頻度も要素の1つとなっています。コメントの返信や、基本情報の編集も更新とカウントされるので、日々最新で正しい情報を保つようにすることが大切です。
GoogleビジネスプロフィールやSNSの更新頻度が上がる事で、ユーザーに親近感を持ってもらうことができ、コメントなどの交流を通してファンを作る事もできるでしょう。
キャッシュレス決済の導入
最近では、現金を持ち歩かないキャッシュレスの流れが加速しています。クレジットカードはもちろん、キャッシュレス決済の可否やポイントが貯まるかなどを考慮して、宿泊施設を選ぶユーザーが居るので、ユーザーの利便性は集客において無視できません。
お客様のニーズに応えることが、愛されるホテル・旅館には必須の要素です。以下に代表的なキャッシュレス決済サービスをまとめておきます。
- PayPay
- LINE Pay
- au Pay
- Apple Pay
- QUIC Pay(クイックペイ)
- iD
無理のない範囲で、お客さんの要望に応えられる体制を整えてみましょう。
まとめ
現在、ホテル・旅館・宿の集客は難しい局面に立たされています。ライバル達に差をつけるためには、マーケティングの知識を付け、オンライン集客に力を入れる必要があります。
GoogleビジネスプロフィールやSNSといった、無料で利用できるツールを上手く活用しながら、ユーザーにアピールできる最適な方法を探していきましょう。