口コミの効果を発揮するマーケティングとは?データから見るメリットを解説

口コミの効果を発揮するマーケティングとは?データから見るメリットを解説
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こんにちは、ケイビーカンパニーWEB戦略事業部です。
「口コミにはどのような効果があるのか知りたい」
「口コミの効果を、具体的な根拠をもとに知りたい」
「口コミを発揮して、今以上に集客効果を高めたい」
このような悩みや目標はありませんか?

Googleマップやポータルサイトにある機能を活用して、たくさんの口コミを集めれば、より多くの人に自社をアピールできるでしょう。

そこで今回は、データや心理学、論文から見る口コミの効果と、SNSを活用した口コミマーケティングについて紹介します。

この記事を参考にしていただくことで、自社の口コミをうまく活用して認知度の向上へとつなげられるでしょう。

SNSや口コミサイトが普及する現代では口コミの影響力が多大!

私たちが何気なく見ている商品やサービスの口コミや評判。SNSや口コミに特化したサイトが普及する現代では、第三者の口コミを参考にして、商品を買ったりサービスを利用したりする機会が増えてきました。

口コミは大きな影響力をもちます。口コミには「美味しかった」「便利だった」といったポジティブなものから「買うべきではない」「損した気分」など、ネガティブなものもあります。

さまざまなサービスが溢れている現代だからこそ、口コミは見込み顧客から潜在顧客まで大きな影響を与えているのです。

口コミの効果をデータや根拠から見てみよう

まずは、調査結果やデータから口コミの効果を見ていきましょう。口コミの効果が高いとされる具体的な理由を紹介します。

①購買・来店への影響が大きい

マイボイスコム株式会社が2020年に行った調査によると、商品購入時やサービス・店舗利用時に、ネット上の口コミ情報を参考にする人は55.7%であるというデータが発表されました。その中でも10~30代の女性においては7割を超えています。

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【参照:【ネット上の口コミ情報に関するアンケート調査】商品購入時やサービス・店舗利用時に、ネット上の口コミ情報を参考にする人は6割弱。口コミ情報を書き込む人は約35%|MyVoiceのプレスリリース

2011年から行われている調査ですが、2011年の結果と比較して「参考にしている」と答えた人は増加しています。年々、口コミの影響力や重要性が増しているといえるでしょう。

ほかにも、株式会社クロス・マーケティングが2018年に行った調査によると、オンラインで口コミを見るシーンについて、約8割の人が「レビューサイトやSNSなどで口コミを見ている」と回答しています。

調査結果からわかるように、口コミは購買や来店へ直接的な影響を与えているのです。

②Googleの口コミ・評価はローカル検索の順位に影響している

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【参照:MOZ The State of Local SEO Industry Report 2020】

アメリカのマーケティング会社MOZが発表した2020年の調査によると、ローカル検索の順位において、Googleビジネスプロフィールに寄せられた口コミ(Google reviews)が2番目に重要な要素だというデータを発表しました。

自社のGoogleビジネスプロフィールの順位を上位にするためには、質の高い口コミを増やすことが大切です。

③口コミや評価は心理学的に効果を発揮しやすい要素である

口コミはデータ以外にも、心理学的な効果を発揮します。心理学では「◯◯効果」と名称の付いた心理状態があり、口コミマーケティングにも用いられていました。

心理状態の一種「ウィンザー効果」では、当事者が発信する情報よりも、第三者による評価のほうが信頼性が増す心理状態になります。

これは飲食店の店主が自ら「私がつくる料理は美味しい!」と言うよりも、第三者が「あそこの◯◯は美味しい」「ほかの店より質がコスパが高い」という口コミや噂のほうが信じやすくなる心理状態です。

また「口コミや評価の数が多いほうが、より信頼できる情報だ」「あの人が美味しいと言っているんだから、本当だろう」といった心理状態を「バンドワゴン効果」といいます。

このように口コミと心理学には密接な関係があり、心理学的な側面からアプローチをすれば集客効果につながるでしょう。

④口コミの効果は論文としても発表されている

口コミは各社のデータや心理学だけではなく、論文としても発表されています。

四天王寺大学 紀要第65号「クチコミがマーケティングへ及ぼす効果に関する再考察(隅田 孝)」によると、口コミの効果について以下のように示されています。

クチコミが非常に起こりやすい業界として旅行、ホテル、レストラン、航空会社、映画、書籍などをあげている。また、クチコミが非常に起こりにくい業界として美容外科、葬祭業などをあげている。 前者のクチコミが非常に起こりやすい業界群に共通することは、誰とでも会話のトピックスにとりあげやすい、複数人で経験することが可能、といったことである。会話の中に出てきやすく複数人となると未経験者を誘いやすいということになる。レストランや旅行などはまさに典型的な有力クチコミ産業といえよう。

【参照:2 消費者のクチコミ行動|クチコミがマーケティングへ及ぼす効果に関する再考察

この論文では、SNSによる商品の情報が拡散されたり、商品の良し悪しの評価されたりすることが定着しつつあると述べています。

また、バズマーケティング(口コミを利用したマーケティング手法)にも触れており、消費者間で生まれる伝達機能のある口コミについても、企業のマーケティング手法として珍しくなくなっていると書かれています。

あらゆる観点から重要視されている口コミは、企業の戦略において欠かせない要素といえるでしょう。

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口コミはなぜ必要?効果が重要視される理由

ここまで、口コミの具体的な効果を中心に紹介しました。次は、口コミが重要な理由を見ていきましょう。

①ローカル検索結果のランキングが決定される仕組みとなっている

Googleが示す「ローカル検索結果のランキングが決定される仕組み」には、関連度・距離・知名度3つの要素があります。

  • 関連度:検索語句とローカル ビジネス プロフィールが合致する度合い
  • 距離:検索語句で指定された場所から検索結果のビジネス所在地までの距離
  • 知名度:ビジネスがどれだけ広く知られているか

口コミは、知名度に該当します。関連度や距離も順位の要素に含まれますが、口コミの数を増やし知名度を上昇させることで、Googleビジネスプロフィールの順位を高められるでしょう。

Googleビジネスプロフィールの順位が上がれば、そのぶん自社の情報がユーザーの目に留まりやすく、認知度を高めて集客や利益の上昇を狙えます。

②口コミの数が多いと情報と評価の信憑性が高まる

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【参照:【ネット上の口コミ情報に関するアンケート調査】商品購入時やサービス・店舗利用時に、ネット上の口コミ情報を参考にする人は6割弱。口コミ情報を書き込む人は約35%|MyVoiceのプレスリリース

マイボイスコム株式会社が2020年に行った調査によると「どのような場合にネット上の口コミ情報が信頼できると感じるか」という質問に対して「口コミ件数が多い」ことが最も多い結果となりました。

次いで「おすすめや良い点だけでなく、良くない点についても書かれている」が多く、あらゆる口コミの種類が重要だとわかります。

「よかったです」といった単純な口コミだけではなく、何がどうよかったのか、なぜ悪かったのかなど具体的に書かれている口コミが多いほど、信ぴょう性が高い情報として扱われるでしょう。

拡大するGoogle口コミの効果

世の中には、Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)以外にもさまざまな口コミサイト、レビューサイトが存在します。その中でも、特定のエリアに関する情報を検索する「ローカル検索」において、Googleの口コミが重要視されるケースが増えています。

株式会社エフェクチュアルが2021年に行った調査によると「レストラン・カフェなど飲食施設を選ぶ際にどのサービスの口コミ・レビューを参考にしますか?」という問いに対して、Googleマップの口コミを参考にする人が増えているという結果が発表されました。

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【参照:【2021年版 定点調査】口コミ・レビューはどのサービスを参考にする? 行くのをやめる点数、参考にするサービスなど、医療、飲食、理・美容室、リラクゼーション、不動産の5業種を徹底調査!|株式会社エフェクチュアルのプレスリリース

いずれの結果も食べログを参考にするユーザーが最も多いですが、2019年より2021年のほうがGoogleマップの口コミを参考にする人の割合は多くなっています。

同調査において増加した数値に差はあるものの、美容院・理容院、マッサージ等のリラクゼーション施設、病院・歯科においても、Googleマップの口コミを参考にする人の割合が増加していました。

まだまだ食べログやホットペッパービューティーなどの口コミサイト、ポータルサイトの口コミを参考にする人は多いですが、Googleマップの口コミが参考になると考える人は拡大していくでしょう。

口コミマーケティングを行うメリットとは?

口コミマーケティングとは、消費者の口コミを活用して認知度や集客効果を高めるマーケティングの手法です。

ここまで紹介したGoogleマップや口コミサイト、ポータルサイト以外にも、SNSやYouTubeによる情報発信や拡散で行われています。

この口コミマーケティングには、どのようなメリット・効果があるのでしょうか。 

①広告と比較して費用対効果が高い

インターネット上に表示させるWEB広告には、さまざまな種類があります。特定のキーワードで検索した際に表示される「リスティング広告」、WEBサイトや記事中に挿入される「バナー広告」、アフィリエイトも広告の一種です。

これらの広告はいずれの場合も広告主が費用を支払っており、種類により異なりますが毎月10~30万円ほどかかります。

一方口コミの場合は、質の高い商品やサービスを提供すれば、自然とユーザーの手によって口コミが書かれ広まり、お金をかけずとも認知度が向上していくのです。

たくさんの口コミが書かれるように、魅力を最大限に伝える手段にはノウハウが必要ですが、宣伝費用・広告費用がかからないことは大きなメリットでしょう。

②第三者による口コミはユーザーが受け入れやすい

記事の前半で「ウィンザー効果」について紹介しましたが、消費者である第三者による口コミは、当事者が発信する情報よりも信頼性が増すとされています。

商品を提供する企業は、商品やサービスのデメリットをあまり伝えたくないものです。しかし口コミでは、マイナスな点も評価をしてくれるため、ユーザーは口コミを信用できると感じるでしょう。

口コミの数が増えるほど、評価される内容の幅が広がります。ときには辛辣な口コミも寄せられるかもしれませんが、情報の種類が多いほうがユーザーは参考にしやすく、信ぴょう性が高いと感じて購入につながりやすいのです。

③口コミをきっかけに購入する新規顧客を獲得しやすい

ここまで紹介したように、サービスを選択する際に参考にするものとして「口コミ」を挙げる人が多いとお伝えしました。私たちも実際に、初めて行く飲食店を選ぶとき、まず口コミを見る人は多いでしょう。

このように「どのようなメニューが提供されているのか」「小さな子どもと食事しやすい雰囲気なのか」など口コミでチェックします。口コミに「子ども連れでも安心でした」などと口コミがあれば、行ってみたくなるはずです。

「口コミがよかったから買ってみた・来店してみた」のように、新規顧客を獲得しやすい点も口コミのメリットです。

口コミの効果を最大限に発揮する方法とは?

口コミをうまく活用することで、認知度や集客でさらに効果を発揮できるでしょう。

口コミマーケティングをより効果的にする、5つの方法を紹介します。

①SNSのバズを狙ったバズマーケティング

バズマーケティングとは、意図的に口コミを増やして商品やサービスの感想などを広めるマーケティングの手法です。

自然に発生する口コミではなく、有名芸能人やインフルエンサーといった影響力が大きい人に商品を使用してもらい、その感想をSNSやYouTubeなどで発信してもらいます。

ただ有名な人、SNSのフォロワー数が多い人に依頼するのではなく、宣伝したい商品のターゲット層に支持されている人から評価してもらうことがポイントです。

たとえば10~20代の若い女性をターゲットにしたスキンケア商品であれば、10~20代の女性から指示されているインスタグラマーやモデルを起用すると効果的です。

自然的に発生する口コミには費用がかかりませんが、依頼をしてPRをしてもらう際には「依頼料」がかかります。

②思わずリツイートやいいねをしたくなる情報の発信

企業のSNSアカウントでは、ユーザーが思わずリツイートやいいねをしたくなるような情報を発信することもあります。

非常に多くの「いいね」を獲得した例として、日清食品のカップヌードルのTwitterアカウントでは、以下の投稿が話題を呼びました。

日清食品カップヌードル公式Twitter

直接商品の宣伝をしているわけではありませんが、ユーザーからはさまざまなコメントが寄せられ、27万以上のいいね、16万以上のリツイートをされています。

面白いと思ったものを、自分のフォロワーにも共有したいという心理を利用したといえるでしょう。

③プレゼントやクーポンを配布するキャンペーン

企業では新商品を販売したときも、ユーザーがお得になる情報を発信しています。

コンビニチェーンのファミリーマートでは、Twitterアカウントをフォローしたうえで指定の情報をツイートすると、人気商品の割引券の抽選に参加できるキャンペーンを行っています。

ファミリーマート公式Twitter

SNS上でキャンペーンを行うことで、ツイートした本人だけではなくそのフォロワーにも情報が発信されるため、より多くの人に商品を認知してもらえるのです。

④インフルエンサーの影響力で情報を拡散する

芸能人以外にも特定のジャンルに特化した情報を発信して、多くのユーザーから支持を集めている一般人のインフルエンサーも多数存在します。

写真をメインに投稿するInstagramでは、ダイエットやフィットネス、インテリア、100円ショップのアイテムなどに特定したアカウントは多く、10万人以上のフォロワーを獲得している人もいます。

特定のジャンルに関連する商品のPRしてもらうことで、ターゲットに対して効果的に宣伝できるでしょう。

⑤口コミに返信をすることでより効果を発揮する

ポータルサイトやGoogleマップの場合、ユーザーから寄せられた口コミに対してお店のオーナーから返信できる機能があります。

ただ口コミの数を増やすだけではなく、内容をチェックして自社の魅力を再確認したり、要望や指摘には改善のために役立てたりすると、口コミの効果を発揮しやすいでしょう。

Googleでは、口コミの返信に対して以下のように言及しています。

顧客は、ビジネスに関するクチコミを投稿することができます。顧客からのクチコミは、お店やサービスに対する有益なフィードバックです。クチコミに返信することは、顧客との信頼関係の構築につながります。

【参照:Google マイビジネス ヘルプ|クチコミを読み、返信する

Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)では、口コミを返信をすることによって、既存の顧客や見込み顧客に対して信頼を提供できるのです。

口コミに返信をするメリット、返信の方法は以下の記事を参考にしてみてください。

口コミ効果を狙うときはステマに要注意!

ステマとは「ステルスマーケティング」の略で、企業から金銭を受け取って宣伝をしているのにも関わらず、その旨を記載せず口コミを書く、宣伝する行為を指します。

いわゆるヤラセ・サクラ・なりすましに該当するとされ、宣伝をした人はもちろん、企業の印象が最悪になる行為です。

SNSの投稿の中で、PR(宣伝)である旨を書いていないと、投稿を閲覧したユーザーは「この人が宣伝でもなく本当にいいと思った商品なんだ!」と信じます。実は金銭をもらって宣伝していたと知ると、口コミを見て商品を購入したユーザーは「だまされた!」とクレームを入れるでしょう。

著名人がPRであることを隠して商品やサービスを宣伝した、ポータルサイトにお店のオーナー自身が書き込んで問題になったステマの例はいくつもあります。

冒頭でお伝えしたように、口コミはよくも悪くも大きな影響を与えます。一度ステマで炎上すると、その企業=ステマをした企業という印象は簡単に拭えず、悪い口コミがずっとインターネット上に残ったままになるケースもあるのです。

まとめ

口コミには、実際の調査結果、心理学、論文などあらゆる面から効果を発揮することがわかりました。

ただ口コミを集めるだけではなく、さまざまな種類の口コミ・評価を集めたり、インフルエンサーに依頼したりと、さまざまな手法で口コミを活用するとよいでしょう。

特にSNSは、口コミを集めて多くのユーザーに影響を与えられます。口コミマーケティングを理解して、さらに多くの人に自社の情報を認知してもらいましょう。

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