こんにちは、ケイビーカンパニーWEB戦略事業部です。
「ホテルで重要なインバウンド集客方法とは?」
「ホテルがインバウンド集客を実施する上でのメリット・デメリットとは?」
「ホテルのインバウンド集客の成功例が知りたい」
そんなお悩みありませんか?
ホテルでのインバウンド集客の方法として、多言語対応や文化的配慮に基づいたインバウンドマーケティングの実施が非常に重要です。
そこで、今回は、ホテルでのインバウンド集客について、初心者でも簡単に分かるようにご説明していきます。
この記事を参考にしていただくことで、ホテルでのインバウンド対策のメリット・デメリットを理解し、ホテルで重要なインバウンド集客の方法を活用できるようになります。
インバウンド集客とは?
インバウンド集客とは、日本を訪れる外国人観光客を集客するための対策です。
外国人観光客向けの商品やサービス、接客などによる満足度向上を目指すことで、口コミサイトやSNSでのポジティブな投稿を増加させる効果が期待できます。
ホテル事業者に実施した調査によると、インバウンドで訪れる客数は増加傾向にあるとされており、全体の客数のうち約3~5割が外国人観光客というホテルもあります。
特に、東アジアや東南アジア、ヨーロッパなどから訪れている観光客が多いため、インバウンド対策に取り組んでいるホテルも増えてきているのが現状です。
今後、更なる外国人観光客の増加が見込まれており、多くの外国人観光客が利用するホテル業界では、早めのインバウンド対策が重要です。
ホテルでのインバウンド集客の重要性について
ここからは、ホテルでのインバウンド集客の重要性について解説していきます。
ホテルでのインバウンド集客が重要な理由として、以下の4点が挙げられます。
- 日本全体の人口減少
- インバウンド需要の高まり
- 地方創生への貢献
- 他社との差別化
それぞれの理由について理解することで、ホテルでどのようにインバウンド対策を実施していくか考えやすくなります。
①日本全体の人口減少
近年、日本全体の人口は少子高齢化の影響もあり、減少傾向となっています。
国内の人口が減少することにより、国内旅行でホテルを利用する人数の減少に繋がるため、業界内での競争が激化する可能性があり、早めの対策が必要です。
ホテルの利用者が減少する中で利益を向上させるためには、新たな顧客の開拓が重要となります。
そのため、国内の旅行者だけでなく、海外から日本を訪れる外国人観光客の需要にも応えていくことが重要です。
②インバウンド需要の高まり
2022年以降、インバウンド需要は復調傾向にあり、今後も増加するとされています。
日本はアジアやヨーロッパ、オーストラリアの人々の海外旅行の行き先として、高い人気を誇っており、これらの国の外国人観光客に対する対策が重要です。
また、日本政府は「観光先進国」として日本を訪れる外国人観光客の受け入れ環境を整備しており、2030年までに外国人観光客数が6,000万人へ増加することを目指しています。
そのため、ホテル内でもインバウンド需要に対応するために、すぐにできる取り組みから実施していくことが重要です。
③地方創生への貢献
日本を訪れる外国人観光客の多くは、日本独自の文化を体験したいという目的で旅行先に選択している傾向があります。
日本食や温泉、日本の歴史や文化に関連した観光施設などを訪れることによって、「日本でしかできない体験」を体感したいと考えています。
そのため、日本の各地域に根付いた昔からの伝統文化や食など、外国人観光客が魅力的と感じることやモノを提供することによって、売上の拡大が可能です。
地方での売上向上が期待できることから、地方創生への貢献にも繋がると考えられるため、都市部以外の地域でもインバウンド対策が重要となります。
④他社との差別化
ホテルでのインバウンド対策を実施することで、競合他社との差別化を図れます。
インバウンド対策としては、多言語対応や日本独自の文化を体験できるプログラムの提供、無料Wi-Fiやキャッシュレス決済の導入などがあります。
特に、ホテルは外国人旅行者の多くが旅行時に利用する施設であるため、できるだけ早いインバウンド対策が重要です。
また、競合他社とは異なるオリジナルな取り組みを実施することで、差別化が図りやすくなるため、地域と連携してホテル内外での体験プログラムを提供するとよいでしょう。
ホテルでのインバウンド集客のメリット・デメリットとは?
では、ホテルでのインバウンド集客のメリットとデメリットについて解説していきます。
ホテルでのインバウンド集客のメリットとデメリットについて理解することで、ホテルで実施すると良いインバウンド対策を実施しやすくなります。
インバウンド集客のメリット
インバウンド集客のメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- 需要拡大による収益の増加
- 顧客満足度の向上とリピーター獲得
- ブランドイメージの向上
ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
①需要拡大による収益の増加
ホテルでのインバウンド対策を実施することによって、国内の旅行者だけでなく、国外からの新たな顧客獲得に繋がることがメリットの1つです。
国外から新たな顧客を獲得することで、国内の旅行者数に依存することなく、安定の収益を確保できる可能性が高まると考えられます。
また、世界各国の異なる地域から観光客を誘致することで、それぞれの国や地域での旅行シーズンが異なるため、1年を通して一定の収益を保つ効果が期待できます。
そのため、できるだけ多くの国や地域にアプローチできるよう、それぞれの国や地域で利用されているSNSや旅行サイトなどを調査して、ホテルの情報を掲載することが重要です。
②顧客満足度の向上とリピーター獲得
ホテルでの高品質なサービスや商品の提供、柔軟な接客などを実施することによって、外国人観光客の顧客満足度向上を目指すこともメリットの1つです。
ホテルでの高品質で柔軟な対応を外国人観光客が受けることにより、リピーターの獲得やポジティブな口コミ投稿によって、ホテルのイメージアップが狙えます。
ポジティブな口コミやSNSでの投稿が拡散されることにより、ホテルの認知度や集客力が向上し、新たな顧客獲得にも繋がる可能性があります。
外国人観光客の満足度向上を目指すためには、多言語での対応やそれぞれの国や地域の文化を理解した上でのサービス提供などを実施しましょう。
③ブランドイメージの向上
多言語での接客や多文化に対応できるホテルは、ホテル全体のブランドとしての評価を高められることもメリットの1つです。
より多くの国や地域からの観光客を受け入れられる環境を整備し、その対策をアピールすることで、インバウンド対策に特化したホテルとしてイメージが向上しやすくなります。
国際的な観点でサービスを提供できるというイメージは、ホテルの利用者だけでなく、パートナーシップの締結や投資家からの関心を引く可能性もあるため、重要な施策の1つです。
インバウンド集客のデメリット
では、ホテルでのインバウンド集客のデメリットとは、一体どのような点が挙げられるでしょうか?
ホテルでのインバウンド集客のデメリットとして、以下の3点が考えられます。
- 施策導入の初期コストが発生する
- 多言語・多文化への対応が難しい
- 外国人観光客のニーズ把握が難しい
ここからは、それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。
①施策導入の初期コストが発生する
ホテルでのインバウンド対策を実施するためには、初期投資が必要です。
公式サイトや施設内の表示を多言語に対応させたり、スタッフへの言語や文化に対するトレーニングをしたりするなど、コストが発生する可能性があります。
また、インバウンド対策をしてから集客までに時間がかかってしまい、すぐに効果が実感できない場合もあるため、計画時には注意が必要です。
②多言語・多文化への対応が難しい
日本以外の文化や言語に対応するためには、公式サイトや施設内の表示だけでなく、スタッフの言語能力や文化への理解が重要です。
国ごとの言語や文化だけでなく、宗教ごとの制約や食事、日々の生活での慣習など、さまざまな観点に気をつけなければなりません。
さまざまな国から訪れる外国人観光客のニーズに応えるためには、日々トレーニングが重要となるため、ホテル全体で積極的にインバウンド対策を実施していく必要があります。
③外国人観光客のニーズ把握が難しい
一言で「外国人観光客」といっても、国によって日本旅行に求めているニーズは異なる場合があります。
より多くの国や地域のニーズに応えるためには、定期的な調査と詳しい分析を元にした改善策を考え、できるだけ細かく修正していくことが重要です。
特に、ホテル業界は旅行者の滞在中に隅々まで気を配るサービスが重要となってくるため、国ごとの調査や分析もより細かく実施していく必要があります。
ニーズ把握に時間を割くことがインバウンド対策を実施する上で必要になるため、長期的なスパンで計画を立てて、調査や分析を実施することをおすすめします。
ホテルでのインバウンド集客を成功させるための方法6選!
ここからは、ホテルでのインバウンド集客を成功させるための方法について解説していきます。
ホテルでのインバウンド集客を成功させるためには、以下の方法を実施するのがおすすめです。
- 無料Wi-Fiの提供
- SNSや広告を活用したマーケティング
- 文化的配慮とホスピタリティ
- レビューサイトでの評価向上のための対策
- 観光情報の提供
- キャッシュレス決済の導入
それぞれの方法について理解し、導入できるところから確実に実施していきましょう。
①無料Wi-Fiの提供
近年、駅や空港などさまざまな場所で無料Wi-Fiが提供されている事例が増えていることもあり、デジタル社会である現代において、無料Wi-Fiの提供は重要事項と言えます。
ホテルは観光客が旅行中に多くの時間を過ごす場所であり、スマホやPCで旅行中の情報収集を実施する可能性が高い場所でもあるため、無料Wi-Fiを提供するのがおすすめです。
海外でのスマホやPCの通信料金は、自国に比べて高額になる傾向があるため、できるだけ公共のWi-Fiを利用してインターネットを快適に利用したいというニーズがあります。
そのため、ホテル全体で無料Wi-Fiを提供し、ホテル内でスムーズにインターネットが利用できるように環境を整備することで、ホテルへの満足度が向上しやすくなるでしょう。
②SNSや広告を活用したマーケティング
外国人観光客の言語や文化を理解した上で、SNSやオンライン広告を活用することが重要です。
特定の国や地域からの観光客が多い場合は、地域の言語での情報提供や、地域の文化とイベントをリンクさせた投稿を実施すると良いでしょう。
また、日本国内だけでなく、ターゲットの国や地域でよく利用されている旅行サイトやアプリに対して、オンライン広告を出すことも有益な手段と言えます。
広告にかけられる予算内で、海外で利用されているSNSやオンライン広告を活用していくことで、ホテルの認知度や集客力向上が期待できます。
③文化的配慮とホスピタリティ
外国人観光客へサービスするためには、国や地域の言語・文化・慣習などに配慮することが重要です。
ターゲットの国や地域に合わせた部屋の設備やアメニティ、食事メニューなどを提供すると良いでしょう。
また、英語や中国語・韓国語など、アジア圏からの観光客に対応できるためのスタッフ配置や、多言語対応の案内板・パンフレットの作成なども有効な手段です。
日本は特に、アジア圏からの観光客が多い傾向があるため、アジア圏の言語や文化などに配慮することで、インバウンド対策を効率良く実施できるでしょう。
④レビューサイトでの評価向上のための対策
外国人観光客の多くは、旅行計画や見学予定の施設を選ぶときに、インターネット上で情報収集するとされています。
その中でも、レビューサイトは重要な役割を果たしているといわれており、レビューサイトでの評価向上のための対策が必要です。
多言語に対応しているレビューの収集や、ネガティブなレビューが書かれたときに適切な対応を心がけることも重要な対策の1つと言えます。
また、外国人観光客が自分の国の言葉でレビューを書きやすいよう、各国のレビューサイトにホテルの情報を掲載しておくのがおすすめです。
外国人観光客が帰国後にレビューを書きやすい環境を整えておくことで、拡散力や認知度・集客力の向上が期待できます。
⑤観光情報の提供
外国人観光客の中には、インターネット上での情報収集だけでなく、訪れた地域で人気のプログラムを地元の住民から教えてもらうことを楽しみとして捉えている方もいます。
そのため、ホテルで観光に関する情報を提供することで、外国人観光客の観光体験に対する満足度の向上が期待できます。
観光情報を提供するためには、英語やその他の言語で情報提供をするのが望ましいため、英語や中国語・韓国語などを話せるスタッフを配置したり、翻訳機を活用したりしましょう。
また、地元ならではの観光スポットの情報や、あまり知られていない体験プログラムを提案することによって、更なる満足度向上が見込めます。
⑥キャッシュレス決済の導入
外国人観光客は、日本人の観光客よりもキャッシュレス決済を望んでいる割合が多いとされています。
海外の一部の地域では、日本よりもキャッシュレス決済の導入が進んでいるところもあるため、できるだけ多くのキャッシュレス決済方法に対応しておくと良いでしょう。
ホテルのフロントでの決済だけでなく、ホテル内のレストランや施設でのキャッシュレス決済の導入や、ホテルを予約したときの事前決済に対応するのがおすすめです。
ホテルでのインバウンド集客の成功例をご紹介!
最後に、ホテルでのインバウンド集客の成功例をご紹介します。
ホテルでのインバウンド集客の成功例として、以下の2つがあります。
- SNSを活用したキャンペーン
- 日本独自の文化体験の提供
それぞれの成功例について、詳しく解説していきます。
①SNSを活用したキャンペーン
あるホテルでは、Instagramを活用したキャンペーンを展開しています。
宿泊客が自分の実体験について「ハッシュタグ」をつけた上で、ホテルの内装や観光スポット・食事など、旅行者が自発的に投稿したいと考えた内容を投稿するキャンペーンです。
キャンペーンを実施したことにより、キャンペーン開始から数週間でホテルの公式サイトのフォロワーが20%以上増加しました。
また、旅行者からの投稿が増えたことで、ホテルの認知度や集客力向上にも繋がったケースです。
②日本独自の文化体験の提供
京都のある旅館では、京都の地域性を活用したインバウンド対策を実施しています。
まず、趣のある旅館に泊まること自体を1つの体験とした上で、舞妓などの伝統芸能のパフォーマンスや茶道体験などの体験プログラムを充実させました。
体験プログラムを実施したことにより「京都の文化や歴史についての理解が深まった」と外国人観光客から高評価を獲得したことで、宿泊者の満足度向上が実現しました。
また、口コミサイトやSNSで高評価が拡散されたことで新たな予約に繋がり、収益向上にも繋がったケースです。
まとめ
この記事では、ホテルでのインバウンド集客の重要性やメリット・デメリット、成功させるための方法・成功例などについて解説してきました。
近年、日本全体の人口は少子高齢化の影響により減少傾向にあるため、外国人観光客の誘致とそれに伴うインバウンド対策が重要となってきています。
ホテルでのインバウンド対策を実施することによって、新たな顧客獲得やホテルブランドのイメージ向上、収益の向上などが期待できます。
ホテルでのインバウンド集客を成功させるためには、無料Wi-Fiの提供やSNS・オンライン広告を活用したマーケティング、キャッシュレス決済の導入などが重要です。
また、ターゲットの言語や文化・慣習に配慮した設備や多言語に対応できるスタッフを配置することで、外国人観光客に寄り添った対応を心がけることをおすすめします。