インバウンド対策のマーケティングとは?外国人観光客向けの対策と成功事例を紹介します!

インバウンド対策のマーケティングとは?外国人観光客向けの対策と成功事例を紹介します!
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こんにちは、ケイビーカンパニーWEB戦略事業部です。

「インバウンドとは何かについて学びたい」
「外国人観光客向けのインバウンドマーケティングのメリット・デメリットとは?」
「インバウンド需要に対するマーケティングの方法を知りたい」

そんなお悩みありませんか?

インバウンドとは、観光業界では「海外から訪れる外国人」のことを表した言葉であり、インバウンド対策として、外国人目線でのリサーチや多言語への対応が非常に重要です

そこで、今回は、外国人観光客に対するインバウンドマーケティングについて、初心者でも簡単に分かるようにご説明していきます。

この記事を参考にしていただくことで、インバウンドマーケティングとは何かについて理解し、インバウンド対策ができるようになります。

インバウンドとは?

インバウンドとは、「内側へ入ってくる」という意味を表す複合語です。
業界によってインバウンドの意味は異なりますが、観光業界などでは主に「観光やビジネスなどを目的として入国してきた外国人客」のことを表します。

また、「インバウンド+ビジネス」や「インバウンド+市場」「インバウンド+需要」など、外国人客に対するビジネス戦略の用語も多くあります。
インバウンドビジネスは、訪日外国人客をターゲットとしているビジネス全般を表しており、外国人向けのサービスや商品を提供していくことです。
インバウンドマーケティングとは、訪日外国人客に対する有益な情報提供と、顧客の興味や関心に合わせて自発的に商品やサービスを見つけてもらうための方法を表します

インバウンドビジネスとインバウンドマーケティングを合わせることによって、国籍や利用する地域、目的などからターゲットの絞り込み・分析が可能となります。

インバウンド対策が重要な理由とは?

次に、インバウンド対策が重要な理由について解説していきます。

近年、日本全体の少子高齢化の影響によって、日本人の国内での個人消費の低迷が予想されています。
その中で、観光やビジネスなどの目的で日本を訪れる外国人客の消費活動がもたらす経済効果は、日本経済に大きな影響を与える可能性があります。

また、日本政府は訪日外国人客の受け入れを積極的に促進しており、2030年までに6,000万人を受け入れることを目標として、さまざまな施策に取り組んでいます。

日本政府観光局の調査によると、2011年に約622万人だった外国人観光客数は、2019年に約3,188万人まで増加しており、消費額は2019年時点で約4兆円となっています。
インバウンド市場は今後も拡大する傾向があると予想されており、市場での利益を求めるためには、訪日外国人客に対応できるインバウンド対策に取り組むことが重要です
【参照:国籍/月別訪日外客数(2003~2024年)-日本政府観光局
【参照:訪日外国人の消費動向/訪日外国人消費動向調査結果及び分析-国土交通省観光庁

また、インバウンドマーケティングで重要なこととして、地域の活性化が見込まれるという点が挙げられます。
多くの外国人観光客は、日本特有の歴史や文化を体験したいと考えており、東京や京都などの世界的に有名な都市だけでなく、地方の伝統文化にも興味を持っています。
外国人観光客を地方都市で受け入れることによって、伝統文化の保護や地方の経済活性化にも繋がることが期待されるため、地方都市のインバウンド対策も非常に重要です

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インバウンドに対するマーケティングで重要なポイント5選!

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ここからは、インバウンド対策のマーケティングで重要なポイントをご紹介します。

インバウンド対策のマーケティングで重要なポイントは、以下の5つです。

  1. ターゲット層の絞り込み
  2. ターゲットのニーズ調査
  3. WEBやSNSでの情報発信
  4. 自社サービスやWEBサイトの多言語対応
  5. キャッシュレス決済の導入

それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。
インバウンド対策のマーケティングで重要なポイントを理解することによって、お店でのインバウンド対策の方向性を決定しやすくなります。

①ターゲット層の絞り込み

インバウンド対策のマーケティングを実施するためには、はじめに「ターゲット層の絞り込み」が必要です。
どのような層をターゲットとするのかについて考えていないと、ニーズ調査やプロモーションを効率良く実施するのが難しくなってしまう可能性があります。
そのため、集客したいターゲット層を絞り込み、そのターゲット層に合わせたニーズ調査やプロモーションの方法について考えていくことが重要です

ターゲット層を絞り込む方法としては、訪日外国人客を属性ごとに分けるセグメンテーションが挙げられます。
セグメンテーションとは、「区分」を意味する言葉であり、マーケティングの分野では「顧客を特定の属性ごとにグループ化すること」と定義されています。
セグメンテーションには、以下の4つの属性がよく用いられています。

  • 人口統計的属性(デモグラフィック)
  • 心理的属性(サイコグラフィック)
  • 地理的属性(ジオグラフィック)
  • 行動的属性(ビヘイビアル)

ここからは、それぞれの属性について詳しく解説していきます。

人口統計的属性(デモグラフィック)

人口統計的属性(デモグラフィック)とは、年齢や性別・職業・学歴などによって分類する方法です
ターゲット層の絞り込みの初期段階として利用される場合が多く、顧客ニーズに沿って分類するときに、この人口統計的属性だけを活用することは難しいとされています。
より細かくターゲット層を絞り込むためには、他の属性も合わせて活用することが重要です。

心理的属性(サイコグラフィック)

心理的属性(サイコグラフィック)とは、趣味や価値観・嗜好・購買動機などによって分類する方法です
ターゲット層の分類には非常に重要な属性であり、サイコグラフィックは個人によって情報が異なるため、細かい分類やターゲット層の深掘りに欠かせない重要な属性となっています。

地理的属性(ジオグラフィック)

地理的属性(ジオグラフィック)とは、居住地や周辺の環境・人口密度などによって分類する方法です
人口統計的属性とともに、ターゲット層の絞り込みの初期段階として利用されることが多い属性となっています。
地理的属性は、食品や家電製品・衣料品などの業界が影響を受けやすいと言われているため、これらの業界がターゲット層の絞り込みをするときは非常に重要な属性です。

行動的属性(ビヘイビアル)

行動的属性とは、製品や業界に対する使用頻度や使用する場面・購買心理などによって分類する方法です
従来はこの行動的属性に関するデータを収集することが難しく、コスト面・技術面から利用されることが少なかった属性でした。
しかし、近年はIT業界の進歩やオンラインショップの利用率が上がったことにより、データの収集が可能となったため、セグメンテーションの1つとして活用されています。

②ターゲットのニーズ調査

インバウンド対策のマーケティングにおいて、ターゲット層の絞り込みが終わると、次はターゲット層のニーズ調査が必要です。
外国人客は日本人とは異なった感性を持っているため、外国人目線でのリサーチが重要となります
このニーズ調査を「インバウンドリサーチ」といい、さまざまな調査結果をもとに必要なサービスや対応をしていくことが重要です。

インバウンドリサーチには、主に3つの方法があります。

  • 街頭調査
  • WEB調査
  • サンプリング調査

街頭調査とは、すでに日本に来日している外国人に対して、街頭でインタビューやアンケートを実施する調査方法です
訪日外国人客の訪日理由や購買品、観光地に行くかどうかなどを10問前後のアンケートにまとめて実施するのが一般的な方法となっています。
街頭調査は他の方法よりもリサーチにかかるコストが少ないため、予算を抑えたリサーチを実施したい場合におすすめの方法です。

WEB調査とは、店舗に来た外国人客に対して、スマホやPCからアンケートサイトに誘導して調査する方法です
また、店舗に来店していなくても、店舗のホームページやアンケートサイトから不特定多数の外国人客にアンケートを依頼する方法もあります。
WEB調査は、インターネットを通じたデータ収集の方法となるため、集計などの作業が不要で短期間でのリサーチに向いています。
注意点として、アンケート画面が見づらいと回答率が下がる可能性があるため、スマホやPCなどどの媒体でも回答しやすいデザインで作成すると良いでしょう。

サンプリング調査とは、お店の商品やサービスのサンプルを回答者に実際に利用してもらい、その結果や感想をアンケートで答えてもらうことで調査する方法です
訪日外国人に対して「この商品が外国人にはどう捉えられるのか」「日本で人気ある商品は外国人からの評価も良いのか」などについて理解しやすくなります。
外国人客に直接意見を聞くことが可能となるため、率直な感想を聞いて商品のアップデートや今後の商品・サービス展開に活用することが可能です。

③WEBやSNSでの情報発信

ターゲット層の絞り込みやニーズ調査が終了したあとは、調査結果に基づいてWEBやSNSで情報を発信しましょう。
日本人だけでなく、訪日外国人客の多くはインターネット上で情報収集をした上で日本を訪れている傾向があります。
そのため、世界的に利用者が多いとされているSNSを活用したり、お店のホームページで積極的に情報を発信したりするのがおすすめです。

また、文章だけで訴求するのではなく、画像や動画などを用いて商品の説明やアプローチをすると、外国人の方にも視覚的に分かりやすく情報を伝えられます。
さらに、可能であれば外国人が見ることの多い口コミサイトや旅行サイトなどに情報を掲載できると、情報を発信できる範囲が広がる可能性があります。

④自社サービスやWEBサイトの多言語対応

お店のホームページやSNSなど、情報を発信していく上で重要なこととして、多言語に対応することが挙げられます。

外国人客の多くは日本語が読めない・聞き取れないことが考えられるため、より多くの言語に対応できるサイトの作成やSNSでの情報発信をおすすめします。
英語や中国語・韓国語など、ターゲット層に合わせた言語でのアピールが重要です
日本は特にアジア圏からの観光客の受け入れが多い傾向があるため、中国語や韓国語以外のアジア圏の言語に対応することも重要なポイントとなります。
サイト上の情報を各言語へ切り替えられるようにしたり、店舗内の看板やメニューなどを多言語対応のものにしたりすることも重要な対策の1つです。

また、実店舗で対応するスタッフに日本語以外の言語に対応できるスタッフを配置すると、外国人の方が安心して店舗を利用することが可能となります。
スタッフが配置できない場合は、翻訳アプリや機器を導入すると対応できます。
多言語対応の体制が整った場合は、ホームページなどで外国人客に対する対応を実施していることを掲載することで、情報収集している外国人客に対してのアピールも可能です。

⑤キャッシュレス決済の導入

世界的に日本円はメジャーな通貨ではないことから、日本円を現金で持つことに抵抗がある外国人客も多いといわれています。
海外は、日本に比べてキャッシュレス決済が普及しており、現金以外の方法で支払いたいという方が多い傾向があるため、キャッシュレス決済を導入するのがおすすめです。

日本国内でも利用されているVISAやMastercardなどのクレジットカードブランドのほか、AmericanExpress・銀聯など、国によって利用しているブランドが異なる場合もあります。
そのため、ターゲット層に合わせたブランドに対応できるようにしておくことが重要です。

また、実店舗での決済の場合は、現金を持っていないためにキャッシュレス対応の店舗に来店している方もいます。
そのため、キャッシュレス決済を導入したあとは、お店の分かりやすい位置に利用できる決済について明記しておくと、来店の決め手となる場合もあります。

インバウンドマーケティングの成功例をご紹介!

最後に、インバウンド対策のマーケティングの成功例を2つご紹介します。

  • 成功例①SNSを活用したインバウンド戦略
  • 成功例②海外OTAを活用したPR

それぞれの成功例について詳しく解説していきます。
成功したポイントや注意点について理解し、今後のインバウンド対策に活用しましょう。

成功例①SNSを活用したインバウンド戦略

とある飲食店では、外国人向けの口コミサイトやSNS上でのインバウンド対策として、外国語の話者をスタッフとして雇用し、多言語対応のメニューを作成しました。
訪日外国人客へのサービスを重点的に実施したことで、外国人向けの口コミサイトで「人気のレストランランキング1位」という実績を獲得しています。

また、舞妓体験ができる京都のとあるスタジオでは、Instagramを活用したインバウンド戦略を実施しています。
舞妓体験の内容を投稿したり、ハッシュタグ「#kyoto」「#maiko」「#japan_trip」などを活用したりすることで外国人客にアピールし、集客力向上に繋げました。

成功例②海外OTAを活用したPR

OTAとは「OnlineTravelAgency」の略称で、「オンライン上で旅行の手配が完結する旅行会社」のことを指します。
海外OTAを活用し、国ごとのお祭りやイベントの時期に合わせてプランを作り、OTAサイトでPRすることによって、予約数の増加が期待できます。
海外OTAは多言語に対応しやすく、リアルタイムでの情報提供ができることもメリットとして挙げられており、ホテルや旅館などは海外OTAを活用することが推奨されています。

あるホテルでは、ホテルや周辺の風景の写真をOTAのページに掲載したり、割引を考慮した価格設定を実施しました。
その他にも、高単価の客室での連泊をPRしたり、国ごとに異なるPRを展開したりすることで1年間対策した結果、前年の2倍以上の宿泊数を記録したケースがあります。

まとめ

この記事では、インバウンド対策のマーケティングについて、重要性や方法、成功例などを解説してきました。

インバウンド対策は、日本国内の少子高齢化に伴って個人消費が低迷する中、訪日外国人客の消費行動による経済効果をもたらすために重要です。
また、東京や京都などの世界的に有名な都市に限らず、日本古来の伝統や文化を体験できる地方都市の経済にも影響を与える可能性があります。

インバウンド対策のマーケティングとしては、ターゲット層の絞り込みやニーズ調査、WEBなどでの情報発信、多言語対応、キャッシュレス決済の導入が重要です
訪日外国人客が快適にお店を利用できるよう、ホームページやサイト上でインバウンド対策を実施していることを積極的にアピールし、集客力向上に繋げましょう

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